元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第904回
週刊誌=ベンチャービジネス論

「どうすれば、
 売れ行き不振の総合週刊誌を回復させることが出来るか?」
週刊誌ビジネスの一大異変についてしゃべってほしいと
やってきた業界誌は「編集会議」という月刊誌でした。

まえにも、一度、
この雑誌の元編集長座談会というものに駆り出されて
ちょっと出演したことは書きましたが
こんどは一人で忌憚なくしゃべってほしいというのです。

「いまさら、隠居爺さんに、
 週刊誌の売り上げを倍増させるような知恵はありませんよ」
と断っても、なかなか不況のとき、不振のときは、
登場してくれる
現役もしくはOBの編集長がいないらしいのです。

というわけで
「ガン爺さんの戯言、
 隠居の昔話になるが、それでもいいですか?」
と念を押してOKしました。
いま発売の「編集会議3月号」にその記事が
「名編集長 世紀のスクープ」というタイトルで
載っておりますので、
以下、さわりの部分を抜粋しておきます。
こと週刊誌の売り上げ倍増のノウハウ話としてだけでなく、
ベンチャービジネスにも通用する話ですので、
興味のある人は読んでみて下さい。

          *

まず最初に断っておきますが、
僕の週刊誌編集の原則は
「週刊誌=ベンチャービジネス」論なのです。
さて、いま週刊誌の役割、編集長の立場、
そしてスクープの重要性について、
昔の話を交えながら、
少ししゃべらせてもらいます。

スクープとは(略)
ただ、“覗き見趣味のゴシップ”ではなく、
そのスクープの記事内容に
社会的な公益性が求められていることです。
これは大切な隠し味なのです。

昔話となりますが、例えば、
「週刊ポスト」では、1969年に
「八百長追求!プロ野球黒い霧事件」と題し、
プロ野球界の八百長事件に関する
スクープ記事を掲載しました。

その際も「たかが野球選手のゴシップ」
というところで終わらせず、
そこに日本の野球界の
構造的な問題があるのではないかと考え、
突っ込んで取材をしていったことに
意義があったと思っています。(略)


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2005年2月16日(水)

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