第755回
チベット医学の精神治療とは?
チベット医学の医師・アムチ・ギャッツオさんの
講演会で熱心に交わされた
質疑応答の続きです。
いよいよ、チベット医学の神秘性にかかわる疑問の登場です。
Q:講座のテキスト表紙の図は人体の経絡か?
A:気の経絡を表し、
また内蔵の位置に五大元素(地、水、火、風、空)を
シンボライズした図で、
お灸、鍼、血抜きなどのポイントやツボを示している。
体中央の太い管をウマ、
両側の細い管をロマ、キャンマという。
管には気と血が流れるものと、気のみ流れる管がある。
Q:講座テキスト内に、
行者霊の障りは治療が困難とあるが、
それはなぜか?
A:チベット医学では薬で治す病気と
儀式で直す病気に分ける。
霊が原因となった病気は儀式で治すが、
修行体験をもった人間が霊となり、
障りを起こしている場合は、
その霊が行を熟知しているため、
対策治療が難しくなると考えられる。
Q:霊的な病気について知りたい。
A:404種類の病気の内、
101種類が霊的な影響によるものである。
それらの病気には占星術により占い、
ラマが法要をするが確かに効果がある。
Q:精神疾患は脳の海馬という部分の
トラブルによって起きると
(西洋医学では)考えられているが、
チベット医学では回復は可能と考えるか?
A:チベット医学の治療では、
まず患者を暗い部屋にいれ、
心が通じ合う人と話し合うようにする。
マッサージをする場合もある。
精神疾患はルンに関係して起きると考えられているので、
それに良い影響を与える食事をとるように勧める。
霊的な障りで起きている場合は、
それに対した儀式、お祈りを行う。
中国医学やインドのアーユルベーダの
影響を受けているチベット医学ですが、
心の病に深くくいこんでいるところに
特徴があるわけです。
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