第156回
女性患者を目覚めさせた米国版「ドクハラ」撲滅本
この間「医師が患者を騙すとき(女性編)」(草思社)
(How Docter Manipulate)
という本を読みました。
ロバート・メンデルソンさんという
アメリカの医師の告発書ですが、
いまの医療は病院と薬屋の「創造的マーケッティング」と
「創造的診断」によって、患者は騙されている・・・。
医師なんて神様どころか、病気のでっちあげ屋に似ている・・・
「現代のドン・キホーテだ」という話なんですね。
まさに「ドクハラ撲滅」を提唱している
土屋繁裕医師のアメリカ版です。
便秘薬で数百万人が便秘になったり、
妊娠制吐剤を飲まされてゲーゲー吐いたり、
精神安定剤を飲まされてますますイライラが嵩じたり、
レントゲン検査の放射線で乳ガンになったり・・・
といった悪夢の医療パロディがたくさん出てきます。
とくに産婦人科の医療現場での差別はひどい。
まさに「セクハラ」「ドクハラ」の歴史だったというわけです。
たとえば、子宮筋腫というと、すぐ子宮を全摘出してしまうのは、
昔、子宮が女性特有の
ヒステリーの原因と差別診断されていた名残だそうです。
なぜって、子宮は
ギリシャ語で「ヒステリコス」って呼ばれていたからです。
検査というとすぐレントゲン検査を受けさせる。
これはなぜか分かりますか?
メンデルソン医師によると、
これはありもしない「肉体透視力」といった神業を
患者に見せ付ける方便だというわけです。
「奇跡!夢のガン新薬」と
新聞で騒がれる抗ガン剤などは副作用の温床。
飲んでも生き残っているのが「奇跡」だから
「奇跡の新薬」というそうです(^0^)
患者が読んだら背筋がぞっとする内幕話ですが、
この信じ難い告発によって、
アメリカ女性の患者の診療に対する自覚が高まったそうで、
帝王切開を断わる患者が増え、
精神安定剤の売上は3割落ちたそうです。
「買ってはいけない」「食べてはいけない」という
告発本がいま注目される時代ですが、
「騙されてはいけない」という警鐘本がこれから増えそうです。
日本でも、じょじょにですが、
女性患者が頑迷固陋な医療現場を突き破っていく、
そうした原動力になりそうな気がしますが、
あなたはどう思いますか?
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