第157回
先生、手術で殺したことがありますか?
米国版のドクハラ告発本の話をしたついでに、
実際、高慢不遜な医師から、
「素人がつべこべいうな」とばかりに、
問答無用で手術を強要されたり、
説明もないままに抗ガン剤の治験薬などを
投入されそうになったら、
どう患者は、己の命を守り、次なる治療対策を練るか?
その10か条といったものを上げておきたいと思います。
僕の持論は、
「先生は手術で何人殺したことがありますか?」
この質問が決定的な医師の選別法だと提案してきましたが、
ある週刊誌で喋ったとき、
そんな激しい質問は出来ないという人が大半でした。
土屋医師に確かめても、
普通、100人に5〜6人は失敗例があるといいますから、
この質問が的を得ていることは確かでしょうが、
現実的には度胸のいることです。
というわけで、土屋医師やメンデルソン医師の
命を守るノウハウも参考にさせてもらいつつ、
僕や同輩たちの体験も加味して作った
「ドクハラ撃退」の10か条がありますので、
参考にしてください。
このすべてを質問できるガン患者は
よほどの肝っ玉の座った人でしょうから、
全部を聞かねばならないというものでもありません。
このうち、ひとつでも「問題ない」
「検査が終わってから話そう」などと
核心をはぐらかす答えを返す主治医ならば、
早々に次の医師や病院を探した方が賢明です。
1・まず、どういう手術や投与薬なのか詳しく図説して貰えるか?
2・もし、その手術や抗ガン剤を受けなければどうなるか?
3・先生はこれまでに何回、手術をしたか?
4・手術の失敗率はどれくらいか? 先生の失敗例はないか?
5・抗ガン剤の副作用はどれくらい酷いか?
6・手術や抗ガン剤の後遺症は最悪の場合、どの程度か?
7・手術料と治療費、入院費はいくらか?回復までの日数は?
8・もし先生がガンになったらこの手術を受けますか?
9・もっとQOL(命の質)を保てる治療法は他にないのか?
10・他の医師にセカンドオピニオンを受けてよいか?
医師の選択とはズバリ「命の買い物」であり、
患者はしたたかな医療消費者にならなければ、
まさに「ドクハラ」の餌食になりかねませんから、
メモを用意してでも、
主治医に食い下がることを恥らってはいけません。
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