第21回
二十代で儲けたお金は、ほとんど残らなかった その2
ただ、ここで私が言いたいのは、
そのとき積んだ経験は、その後の私の人生に
大いに役立っているということなんです。
二十代に積んだ財産は、お金の形としては残らなくとも、
頭の中にーつの教訓として残るんです。
たとえば、ここに一億円というお金があるとすれば、
そのお金自体にはさほど意味はありません。
一億円というお金をつくった人の才覚に大きな意味があるのです。
その才覚さえあれば、一億円というお金はまたつくれます。
そういうことを、体験的に知るのが二十代なんです。
高い授業料といえば、これほど高いものはないのですが、
だからといって、お金はまたいくらでもつくれるのですから、
そんなにお金にばかり固執することはないと思います。
私は、よく「二十代は自分に投資する時代、
三十代はそれを活用する時代」だと言っています。
実行したからといって、
それがすぐお金に結びつくわけではありませんが、
二十代の経験はかならず生きてくるはずです。
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