第993回
万科企業の2006年12月本決算
中国不動産上場企業では海外の投資家に人気がある不動産企業で
環渤海湾地域を中心に中国全土で不動産事業を展開している
万科企業(コード:200002)の2006年本決算では
売上高が前年比で69.0%増、純利益が59.6%増と
大きく伸びていました。
期末配当で一株当たり0.15元と、
無償増資として10株当たり5株を発行します。
・2006年12月本決算
売上高 --- 178億4800万元 前年比 69.0%増
純利益 --- 21億5500万元 前年比 59.6%増
EPS --- 0.493元
期末配当 --- 0.15元
無償増資 --- 10株当たり5株
万科企業は今年に入っても
上海市浦東区内の5ヵ所の開発プロジェクト権益を
総額12億9000万元で取得しています。
また、中国航空工業第一集団公司と戦略提携関係を結び
共同で不動産開発会社を設立しています。
万科企業は3月20日に発行済み株式総数の20%を限度に
A株増資の計画を発表しました。
調達する資金は約100億元で、
調達資金は11の不動産開発プロジェクトに充てる予定です。
事業は拡大を続けています。
万科企業は2006年本決算で
50〜65%の大幅増益となる見通しを発表していましたので
今回の数字は妥当な数字でした。
株価には割高感がありますが、株式配当を出すということで
株価は今後上げていく可能性が大きいでしょう。
万科企業は2003年、2004年と5割の株式配当を出しています。
2006年も5割の株式配当を出しますので、
2003年の時に同社株を購入しておけば
株数でも3.375倍に膨らみます。
2003年の万科企業の株価は2香港ドル以下でした。
2002年、2003年に次にどの業種が伸びていくかどうか、
投資でも半歩先1歩先伸びていける業種を当てていくことができれば
投資利益でも大きく伸ばしていくことができます。
第469回の「万科企業の2004年12月期本決算から」の
記事でも書いていますが、
同社の業績を見定めて2004年9月に
3.790香港ドルで追加購入しています。
2003年からの投資ではありませんが、十分利益でも伸びています。
不動産企業は
中国のマクロコントロール政策の影響を受けやすい業種ですが、
長期的に伸びていく業種です。
株価でも下がっていったなら積極的に投資ができます。
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