第59回
温泉は最大ブランド
2008年、2010年に行われた日経リサーチによる
47都道府県の「地域ブランド力」ランキングで、
群馬県は連続して最下位の47位でした。
要するに他県に抜きんでた物がなく、
目立たない、無名な県という
マイナスブランドのレッテルを貼られてしまったわけです。
このことに、県職員や観光関係者は多大なるショックを受けました。
もちろん、群馬の温泉をこよなく愛する私にとっても、
信じがたい事実でした。
「群馬には温泉があるじゃないか!」
2008年の発表以来、ことあるごとに私は、
そう声をあらげてきました。
日本国内には約3000もの温泉地(宿泊施設のある温泉)があります。
うち群馬県には90カ所以上の温泉地があり、
全国で8番目に多い県となっています。
「なんだ、8番目か」と思われる人もいるかもしれませんが、
上位を占めているのは北海道、長野県、新潟県、青森県、福島県
といった面積の大きな県ばかりなのです。
温泉地の密度でいったら、
たぶん群馬県は全国でも1位、2位を競うことでしょう。
でも群馬の温泉の魅力は、数だけではありません。
昔から文人墨客が訪れている
天下の名湯、伊香保温泉があります。
「湯畑」で有名な自然湧出量が日本一の
草津温泉もあります。
全国でも1%未満という足元湧出泉が湧く法師温泉、
「日本三美人湯」の1つに数えられている川中温泉、
日本一の巨大露天風呂を持つ宝川温泉、
通年車で行ける温泉地としては
日本最高地(標高1800m)にある万座温泉など、
群馬はまさに温泉のテーマパークといえます
さらに群馬県は平野部と山岳部があるため
赤城山、榛名山、浅間山といった火山ラインを境にして、
北側と南側に温度の高い温泉と低い温泉が湧いています。
また泉質も豊かで、
殺菌力の強い酸性泉から美肌効果に優れたアルカリ泉、
独特の腐卵臭がする硫黄泉、保温効果の高い食塩泉、
入浴すると体に泡の付く炭酸泉など、
ほとんどの泉質が県内には揃っています。
これはもう、温泉の資料館と言ってもいいでしょう。
温泉は、群馬の最大ブランドです。
私は自称「群馬温泉大使」として、
これからもブランド力向上のために、
大いに群馬の温泉の魅力を全国へ発信し続けていきます。
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