市場調査は難しい
亭主だけが働いて、女房は全く亭主の仕事にタッチしていないと、亭主が突如、たおれたりした途端に一家が路頭に迷うようなことが起る。また妻が仕事に理解がないと、亭主のやることに同情心がないから、亭主に過当な要求をしたりすることも起る。こうした無理解や矛盾を避けるためにも、一家の大黒柱が二本になることは時代の要求に合っていると私は思うようになった。
家内にとっても、店を持ってお客に接する商売をやったことは、またとない人生の経験であり、また生活の資を得ることに対して自信をつけるきっかけになったと思うが、私にとってもたいへんな勉強になった。というのはたとえどんなに小さな店であっても、実地に店を何軒かひらいてみると、店を持つことの悩みや苦しみがよくわかるようになるからである。
たとえば、私は都立大学前、鍋屋横丁、荏原中延、東松原、大森、馬込銀座、長原、深沢と八か所に店をひらいたが、店をつくるにあたってかかる費用は、保証金と家賃に違いがあるだけで、あとは機械にしても、造作にしても、また人件費や光熟費についてもほとんど違いはなかった。つまり一軒あたりに要する投下資本はほとんど同じなのである。
それなのに、店をひらいてみると、売り上げが倍になる店もあれば、半分にもならない店もあり、また一か月の間に毎日の売り上げが平均している店と、月給日前と後では売り上げに波ができる店も出てきた。
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