第289回
被災地の皆様、酢の取り過ぎにご注意を!
新潟県中越地震の発生後
2、3週間の期間内に、
強いストレスなどで発症すると考えられている
「タコつぼ型心筋症」と診断された人が、
被災地の病院で相次いだというニュースが
つい最近、
医療関係者向けの情報新聞に掲載されていました。
タコつぼ型心筋症というのは、
心臓の筋肉の一部が麻痺を起こし
左心室下部の収縮が低下する疾患で、
正常に収縮してくびれる部分と
収縮せずに膨らんだ部分が出るため、
超音波などで画像診断をすると
タコつぼのように見え、
その名がつけられました。
手術や脳出血などの後に発症しやすく、
発症すると
胸の痛みや息苦しさなど、
心筋梗塞によく似た症状を起こします。
はっきりした原因は不明ですが、
ストレスなどが引き金となって
カテコールアミンという神経伝達物質が
大量に放出されるためではないかと、
現在のところ考えられています。
今回、患者はいずれも50才以上の女性で、
18人全員が入院し
心不全の治療を受けておりますが、
幸いなことに死者は一人も出ておりません。
また、新潟大学医学部の相沢教授は
「タコつぼ型心筋症には未解明の部分も多いが、
適切な診断と治療をすれば多くの人は回復する。
大災害の後には
この病気が起きやすくなることを周知し、
被災地の医療体制に生かしていくことが必要ではないか」
と話されておられました。
最後に、中医学的な立場から
少し助言をさせていただきますと、
酢などのすっぱい食品の取り過ぎにも
注意されたほうがよろしいかと思います。
なぜなら、中医学では、
すっぱい食べ物の取り過ぎは
筋肉の障害を引き起こすとされているからです。
また、酢の取り過ぎは場合によって、
ひざや腰などの痛みをも悪化させます。
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