石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第74回
おカネをとりますか?成長をとりますか?

あなたなら、仕事選びにあたって、給料をとりますか?
それとも成長の機会をとりますか?

戸田敦也さんが「お知恵拝借!」の
第982回「中国への転職の決め手はチャンスが多いと感じたこと」
のなかで、日本のIT系の会社から中国の会社へ思い切って転職した
日本人青年のお話を書かれています。
日本人にとって、転職、しかも海外に移住、
となるとリスクがとても大きく感じられますが、
台湾人にとってはどうなのでしょうか?

私の会社でも業容拡大とともに社員の数が増えてきていますが、
人員補充は基本的に中途採用です。
採用面接の時に履歴書と職務経歴書をチェックすると、
ほとんどの求職者が2〜3年ほどの期間で、
いくつかの会社で働いた経験を持っています。
一方で同じ会社に、もう十何年も勤めている人もあり、
日本に比べ選択肢は多様に思えます。

面接のときには必ず、
「なぜ今の会社を辞めたい(あるいはもう辞めてしまった)のか?」
という質問をするようにしていますが、
「上司との仕事に対する考え方の違い」、「給料が・・・」、
「今の会社は遠いから(!)」等もろもろ回答あるなかで、
「大陸ではなく、台湾で働きたい(働かなくてはならない)」
という返事も時々あります。

台湾と大陸の経済的関係が深まるなかで、
製造工場がどんどん大陸へと移っています。
が、立ち上がって一人前になるまでは教育指導が必要で、
管理部門の人たちは長期出張、
あるいは現地駐在を余儀なくされます。
大陸へ行くには
必ず香港等の第3国を経由しなければなりませんから、
移動自体も台湾の人たちには結構な負担となっています。

家庭の問題等で、
「大陸では働けない」、という判断を下す台湾人もいるわけで、
転職という問題は誰にとっても簡単でないことがわかります。
そのなかで何を重視するか?
少なくとも私の会社では「成長のチャンス」を優先する人を
増やしていきたいと考えています。


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2005年5月19日(木)

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