第42回
クビにそなえてカートン数は最小限に
どれくらいの期間海外に住むのか先行きが見えない場合、
あなたは何を持って行きますか?
私の場合、他の会社の駐在員と違うのは、
見込みにしろある一定の期間を勤めあげる、というのではなく、
最悪の場合会社とともに「沈んでいく」
リスクがあるということでした。
正直いって、当時の私は成り行き上台湾赴任を決めただけで、
台湾小倉の経営を
立て直す勝算があったわけではありませんでした。
トランクルームには、大きな家具や
台湾では着そうもない冬物の衣類を預けることにしました。
電化製品については、台湾(110V)と日本(100V)で
一般家庭への供給電圧が違うことがわかり、
洗濯機や冷蔵庫・テレビなど、
できるだけアパートの大家さんに揃えてもらうことにしました。
台湾への移住にあたって
日本で必要な手続きはほとんど自分でやりましたが、
台湾側でのビザ取得等の手続きは、
副総経理のリチャード譚(タン)さんが全部やってくれました。
大変助かりましたが、その分依存してしまったことも事実です。
台湾でのビザ取得に必要な経歴書だけ
自分でしたため譚さんに託しました。
結局、台湾赴任にあたって引越しに使用した段ボールは
絞りに絞って24カートンほどでしたが、
後々家内がその話を他の駐在員の奥方連中にしたら、
絶句、されたそうです。
何しろ、一般的な駐在員家庭では
200カートンを越えることもあるそうで・・・。
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