石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第3回
英語がワカラナイ・・・!

買収交渉のため、
本案件のブローカーであるジョルジョさんとオグラ社長、
当時経営企画部門にいた私、同僚である技術者、
それと社長が呼び寄せた関係会社の技術コンサルタントが
Thanks Giving を控えた米国に向かいました。

LOI (Letter of Intent)を締結してから約一週間後という、
私にとっては強行軍でした。
一応先方からでてきた資料をもとに
買収希望金額等を見積もってはありましたが、
とても大学院での演習のときのように
緻密にできたとは思えない心積もりでした。

そんな私の不安な心境を知ってか知らずか、
現地で実際に交渉の窓口を引き受けてくださった、
顧問弁護士のマリアさんが、
ダダダダ…と機関銃のような英語を「発射」しながら、
交渉を進めていきます。

最初はジョルジョさんが要所要所で通訳をいれて、
オグラ社長をはじめ、
日本組も何とか話の筋についていこうとしておりました。
しかし、交渉が進むにつれ双方が熱くなってくると、
ともすると通訳抜きで
窓口どおしの激しい議論が延々と続くようになりがちでした。
社長の顔が次第に険しいものになっていきます。

言葉以上に困ったのが、
議論に参加できない、ということでした。
今にしてみるとなんとも頼りない事務方だったとは思うのですが、
ツボがわからないというのか、
ただ表面的な話しの流れをつかもうとするのがやっとの状態でした。

第一日目の交渉が終わった後、
オグラ社長のキツ〜い一発が私を見舞いました。
「おまえ、何しに来たんだ?」


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