中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2561回
■もうすぐ年金生活さんからのQ(質問):新興国債券投資

毎日Qさんのコラムを読むのを楽しみにしています。

今回は新興国の債券について質問します。
ブラジル・南アフリカ・オーストラリアなどの国債や債券は
高利回り(6〜10%)です。
為替の変動は有りますが
長期投資なら為替差損を上回る利回りが
期待できると考えられますが、Qさんはどの様に考えていますか?
株式投資よりリスクは少ないと思います。
それと毎年決まった金利を受け取れますし、
満期になれば投資額は返還されますから安心です。
換金性も不動産より良いと思います。
少ない年金の不足分を補填する投資先として、
この新興国債券は家賃収入を期待する不動産投資より
優れていると思いますが・・・・・


■QさんからのA(答え)

多分ご自分はサラリーマンをやっていて、
退職金をどうするかを考えておられるんだと思います。

ずっとサラリーマンやってきた人は
大きな会社なら大丈夫とつい思うんです。
新日鉄なら潰れないだろうとか、
ソニーなら大丈夫だろうとかそういう考え方で
国はその上にあるわけだから他所の国でも大丈夫だろうと、
ついお考えになると思います。
でも日本の国は信用できたとしても
他所の国の政府をどうして信用するのでしょうか。
日本人に比べると
中国人は政府なんて勝手なことやっていると思っているだけで
自分の国の政府だって全然信用していません。
双方見比べて見ると、
あなたは他所の国の政府を信用し過ぎているという感じです。
人民元を豪ドルに替えただけで大損している会社は
中国にたくさんあります。
ましてやあなたのように地方都市に暮らす人が
ブラジルとかアフリカとか、
私でも怖がって寄りつかないような国の
紙切れになるかもしれない債券を信用しない方がいいと思います。
どうして自分の周囲も信用できない人が
見も知らない国の債券なんか信用するのでしょうか。


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2009年9月4日(金)

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