中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2314回
losheさんからのQ(質問):来年の経済動向

Q先生、こんにちは。
今年も早12月です、本当に早いものですね。

前日12月2日のDJIA下落(史上4番目)にもかかわらず、
今日の中国本土株の推移は安定していました。
前場マイナスから始まり一時上値を更新しましたが、
ほぼ同値で取引が終了しました。
何か凄い一日であったような気がします。
無論、本土株のクセで数日後に反応することも理解していますが
今、米国は輪転機をフル回転して"$札"を刷って
世界各国の中央銀行に金融の血流停止を防ぐため、
対価を度外視し配給しています。
ここまではQ先生指摘の対応策と一致していると思います。
私の友人(?)が言うには
"刷れども刷れども、今は借金に対して蒸発するだけの状態"
と言う、ある意味トンデモないが
正しいと思える事実があると思います。
つまり架空の借金のために
架空の紙幣(信用紙幣)の増刷で対応しようとしていますが、
それでは、それに伴う実体経済はどうなるのか・・・
猛烈なインフレ等を予想しますが
先生の想定される来年の経済動向などについてご意見をください。
先生にとって来年も良い年でありますように。


■QさんからのA(答え)

今日は大晦日で波爛の1年が終わるところです。
1年間振り返ってみますと、
一番大きな問題は何と言っても、
アメリカから始まった金融不安が果たしてどうなるのか、
どこで止まるのかということでしょう。

前の世界大恐慌は80年も前のことで、
私が生まれて間もなくの頃の話ですから、
あなたも含めて日本中の大半の人が初めて経験することです。
昔と違っていまはグローバル化の時代ですから、
アメリカの影響が世界の隅々まで行き渡って、
これからいよいよ実物経済に影響するところに入ると
私は見ています。
一番大きな影響を受けるのはもちろんアメリカですけど、
日本のようにアジア中で一番アメリカと関係の深い国は、
輸出面から見ても大きな打撃を受けます。
恐らく日本にも今までにない難しい場面があると見ております。

あなたはインフレとおっしゃいますけど、
これから起ることはデフレなんです。
消えてしまったお金の補いをつけるためですから、
幾ら刷っても間に合いません。
刷れば幾らでもふえるように見えるかもしれませんけども、
減った自分たちの財産を取りかえすためですから、
節約モードでお金を使わなくなるのです。
日本もバブルの後はデフレで散々苦しみましたが、
それと同じことがこれから世界的規模で起ると考えるべきです。
そうした中で次にどういうことが起るかをあなたがうまく当てたら、
あなたがお金持ちになるチャンスはその後に控えているのです。


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2008年12月31日(水)

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