中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1690回
harryさんからのQ(質問):株式の分割と合併について

邱先生に初めて質問します。
いつもコラム拝見して、参考にしております。
質問は、株式の分割についてです。

業績が伸びている企業なら株式の分割は歓迎されます。
投資者の持ち株数も増え、企業業績が今後も良ければ、
いずれ株価が上昇しますから、
株式分割は投資家としては歓迎でしょう。
例えば、紫金鉱業集団(2899)のような会社です。
同社は今年も株配を出すとの発表がありました。

ところが、同社は一方で、
10株を1株にすることも発表しているとききました。
理論的には、10株が1株になっても、
株価が10倍になり、配当が10倍になるなら
価値は同じで問題はないでしょうが、
株というのは「増えるから株」なので、
たとえ等価値であるとしても、
「持ち株数が減る」ことには納得がいきません。
長期投資の場合、紫金鉱業集団のような会社は
どう考えればいいでしょう。


■QさんからのA(答え)

いまの中国株は配当を株でやる場合もあれば、
時価で増資をして、それを株主に割り当てるということもあります。
現金配当はお金がないとできませんから、
きちんと現金配当をやっている会社はよろしいんですけど、
株配は株券を印刷して渡すだけのことですから、
金がなくても一時逃れにやることもあり得ます。
しかしそういうことは長くは続きません。
業績がちゃんと上がっている会社で株配があれば、
何年かそれをくりかえしている間に株数がふえますので、
もし株価が下がらないで逆に上に行くようなら
株主を潤わせてくれます。
そういう会社の株を買えば、報われることが多いと思います。

それに対して10株を1株にするというのは解せないことですけど、
どうしてそういうことが起るかと言うと、
香港の株は一株の額面が0.1ドルというのもあるのに対して、
中国の株は全部1元なんです。
ですからもし、香港に上場している会社が
大陸でも上場したいということになると、
同じ額面にしないとおかしいので、
いまは多くの経営者が頭を痛めているところです。
それをやろうと試みている会社がいくつかあるようですけど、
まだ上手くいっておりません。
恐らくどう対応したらよいかわからないで頭を痛めていると思います。


←前回記事へ

2007年4月17日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ