■QさんからのA(答え)
私が書の解説をやるようになったのは、
中国に旅行に行くと、お土産屋さんで掛け軸を売っていますけど、
もう、日本の普通の家に床の間はなくなったし、
また、掛け軸に書いてあるような文句は
難しくてなんだかさっぱりわかりません。
いまの人が読んでわかるような字で、
なおかつ自分の座右の銘にできるような、
普段から自分を戒めるのに使えるような
文句がいいんじゃないかなと思って、
それから漢和辞典を始めからひっくり返して一生懸命読んで、
少しずつ解説をしている所です。
私自身には「東洋の思想家たち」という本もございます。
それは孔子と荘子と韓非子という三大思想家を取り上げております。
例えば孔子の場合には「孔孟の教え」と言うし、
それから荘子は「老荘思想」と言って、老子とつながっています。
韓非子はそれらに対して最も現代人の思想に近い、
法治国家を唱えています。
殿様や家老たちが罪を犯しても問われないというのは
間違っている。
全部一律に扱うべきだ、というのが韓非子の思想なんです。
もちろん「諸子百家」というくらいですから
中国5千年の歴史にはたくさんの思想家がおります。
その中には兵法を論ずる人もおれば、
どうやって金儲けをするかについて書いた人もございます。
しかし、とりあえず三大思想家のことを理解して下さい。
あとは自分の好みに応じて、
少しずつ読書の幅を広げていくのが
よろしいんじゃないでしょうか。
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