第961回
■悩める子羊さんからのＱ（質問）：食べていける専門家

いつも勉強させて頂いてありがとうございます。
もしＱの第1838号で海外で生きていけるのは
経営者と専門家だけと仰っていた件についてご質問させてください。

専門家の中でも海外で食べていける分野の専門家と
食べていけない分野の専門家があるのでしょうか？
私は道路設計の専門家のはしくれとして
現在設計会社に勤めておりますが、
どうみても独立して飯が食べていけるとは思えません。
そのため、このままでは危ないと焦って
足下の明るいうちに行動を起こそうとたくらんでるのですが。
御教示いただければ幸いです。

■ＱさんからのＡ（答え）

あなたが偶然に選んだ道路の設計という仕事は
個人がつくるものじゃありません。
また個人のポケットから出てくる金で
払われるものでもありませんので
自分が先頭に立ってやる仕事ではありません。

同じことを中国へ行ってやるとすれば、
中国の政府の下で働くことになります。
そういう所は外国人を使う可能性も少ないし、
またそこで働いても役人の給料ですから
日本の10分の１ももらえません。
したがってもし、中国へ行って働きたいと思ったら、
商売替えをしないといけないと思います。

それをやろうということになったら
もう一辺また初めから出発になります。
それこそ言葉を覚えることと、
腕に職を持つことと二つ同時にやらなきゃなりません。
年齢的にもラストチャンスギリギリですから、
自分の本当にやりたい仕事があれば
他のことを全部犠牲にしてやるだけの気構えが必要です。