■QさんからのA(答え)
日本がデフレのトップバッターみたいなことになったのは、
実は日本の国が世界で一番工業化が進んだからです。
例えばアメリカはいまも農業が
大きなパーセンテージを占めていますから、
工業によるオーバープロダクションというのは日本ほどではありません。
日本の場合は他所の国に対する輸出が減って
デフレになったのではなくて、
日本の人が日本の物を買わなくなったからデフレになったんです。
そこへ中国の経済の発展があって、
日本の素材産業に注文がドッと入ったために
最終製品は値上がりしていませんけど、
中間の原料は値上がりをするということが起りました。
そしてそれが素材産業の会社にいい決算をもたらしているというのが
今の現状だと思います。
中国で今後さらに経済が発展したら
最終製品はものすごく増えるでしょうが、
生産性が上がるようになって、
例えば冷蔵庫を大量に作れと言ったらすぐ大量に出来ちゃうんです。
ですから同じようにデフレに見舞われる可能性は大きいと見ます。
ですから最終製品の所ではものすごく競争になりますが、
原料高の製品安になって、我々が考えるほど
そんなにお金を儲けてくれないんじゃないかと私は見ています。
ここ当分は原料を供給している所や、
原料を運搬する所が不足しているわけですから、
そういう所に目をつけた方が実際的ですね。
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