第775回
■よっさんさんからのQ(質問):知的財産立国を目指す日本

小泉首相が主導する知的財産戦略会議の議論を受け、
日本の経済的活力を取り戻すための方法として、
知的財産(特許権や著作権など)を積極的に活用する
「知的財産立国」を目指して、
法的整備を含めて政府は具体的な政策を実行しています。

ご存知とは思いますが、それらの具体策は、
1. 世界特許への取り組み強化、
2. 海賊版対策強化、
3. 特許裁判所機能の整備、
4. 大学改革、
5. 企業秘密の保護強化、
6. 知的財産人材の育成、
などとなっています。

現在、私は知的財産を発掘・保護し、
ライセンスする仕事に携わっていますが、
従来より、ものづくりによる輸出で稼いできた日本が、
米国のように特許権や著作権をもとに稼ぐ構造へ転換できるのか、
疑問も感じています。

Q先生は、日本おける知的財産立国を目指す試みは
功を奏するとお考えでしょうか?


■QさんからのA(答え)

知的財産権という考え方は、
それを作った人の財産を守るという既得権の保護から出発しています。
このことは今後も整備され強化されていくと思いますけど、
出来たものを守る方の商売というのは
私はあんまり好きじゃないんです。
次々とそういうものを作っていく人が出来て、
そして知的財産権がその人の生活の糧になることについては
もちろん反対ではありませんけど、
もっと新しいものを次々と作っていくことの方に私は興味があります。

私自身、台湾でも中国大陸でも
自分の本を勝手に印刷されたことも何回もございます。
人が私にサインしてくれと持ってきた本が、
見たこともない本だったなんてことも度々です。
それでも私はけしからんなんて、あまり考えたことはございません。
知的財産を商売としておやりになるのはよろしいですけど、
私なら新しい知的財産をつくる方にまわりたいですね。


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