第776回
■おじさんからのQ(質問):サマータイム制の導入について

はじめまして。
いつも歯切れのよいご回答に感心しております。
私が最近よく目にすることに、
サマータイム制の導入を図りたいという
官庁および議員が多いことがあります。
しかしインターネットなどで見ると
反対意見が圧倒的に多いように感じます。
また反対している意見は論理もしっかりしているのに
賛成している人は大まかな感覚的なものが多いようです。

実際、始業時間などは各企業がかってに行えばいいことで、
それを皆の共通の物差しになる時間を変えてしまったら
混乱が起きてその損失だけでものすごいことになると思います。

なぜこんなアホなことを
一生懸命推進する人たちがいるかということなのですが、
邱先生はどうお考えでしょうか?


■QさんからのA(答え)

世の中には他にやることのない人が一杯います。
ですから、始業時間はいつにするだとか、
休みはどれだけにするだとか、
そういうことを考える人が後を絶ちません。
ことに、政治家みたいな人は他にやることがありませんので
そういう所をいじりますけど、
大抵は多くの人に便宜をもたらすよりも、
怠け者を奨励する方向に事が動くことが多いと思います。

休みの数を増やすのも、勤務時間を減らすのも、
あるいは退職金の制度を強化するというのも
働く人にはありがたいというよりも、
怠ける人にはありがたいという所が多いと思います。
実際に自分たちが仕事をやってみますと、
そういう規定が出来たために
競争力を失ったり、
余計なコストがかかったりすることがたくさんございます。
でもそれはやむを得ないことですね。
一見、働く人のためにやっているように見えても、
最終的には消費者に転嫁されることになってしまう性質のことです。


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