■QさんからのA(答え)
私が地方の時代は終わるよと予言したのは15年位前です。
嵐山光三郎さんが私が書いたものを見て、
「自分もそう思ってたけど、やっぱりそうですか」
と私の本の解説に書いていたことがございます。
どういうことかといいますと、
地方に工業化の波が及んだのは、
もう都会では工場で働く人が集まらなくなってたので、
地方に残っている人達の力を借りるために
地方に工場を作るようになったからです。
しかし今度は外国に工場を作る時代に変わるので、
地方の栄える時代は短命にしておしまいになりますよ、
ということです。
それがとうとう誰の目にも映るようになって
私が地方の講演にたまに行きますと、
ここが閉めた、向うが閉めたという話ばかりなんです。
ではどうすればいいかというと
地方の工場で働いていた人達は、その過程で仕事を覚えましたから、
今度は地方にこだわらないで、
覚えた仕事を持って動くことです。
あなたがおっしゃるように、
地方にいても上海とだって広州とだって
直結して仕事をやれるのですから
変り身の早い人はやることがあるということです。
地方の時代は終わったけれども、
国境の壁もほぼ崩れ落ちてしまいました。
他所へ行って仕事をやることができます。
あなたも地方でウロウロしないで仕事のある所へ動いて、
時々故郷の方を向いて
懐かしむ方がよろしいんじゃないですか。
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