第680回
■I.G.さんからのQ(質問):「武士道」の影響

Q先生 いつも楽しいHPありがとうございます。
以前 先生の「東洋の思想家たち」を面白く読ませていただきました。
そこで「武士道」が日本経済に与えた影響は
先生はどのようにお考えですか?


■QさんからのA(答え)

私は学生時代に、マックス・ウェーバーが資本主義の発展にとって、
プロテスタントがどういう影響を与えたかについて書いた本を
読んだことがあります。
当然のことですが人間の考え方が、経済問題を扱うときにも影響します。
中国人の場合は、老荘、孔孟、韓非子、と三大思想があります。
その人たちのことをまだ私が三十代だった頃
「東洋の思想家たち」と題して、一通り私なりの解釈をして書きました。
それが正しい見方かどうかは、
皆さんに判断していただくより他ありません。

それと同じように、日本人の生活に大きな影響を与えているのは、
当然武士道でしょう。
明治以降の日本の資本主義の発展は、
昔の藩のシステムを受け継いだような所がありますから
両者にかなりのつながりがあると思います。

武士道については新渡戸稲造さんの著書もあります。
西洋人の中に生きてみて、自分達のアイデンティティを
改めてつきつめる気持ちになったのでしょう。
私にも「サムライ日本」という本があって、
その中で、日本の国にどうしてちょんまげが出来たか
という話を書いております。
ちょんまげは、若い人が毛の生えているところをわざわざ剃って、
年を取って毛が抜けた人と同じヘアスタイルにしています。
殿様におもねるために取り入れたのがちょんまげだと
私は解釈しています。

いまでも社長が相撲が好きだったら部下も皆相撲の話をするし、
社長が野球が好きだったら部下も皆野球の話をします。
趣味まで上の人に合わせるのが、サムライ精神の一つの側面ですが、
これが日本人のチームワークの良さと繋がっていると私は見ています。


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