■QさんからのA(答え)
日本の国が年金をやがて払えなくなるだろうということを
私は昭和42年の時に新聞に連載で書いたことがあります。
ご存知のように日本の年金制度はその時年金を払っている人のお金を
その時年金をもらう資格のある人に払う形ですから、
若い人が多くて年寄りが少ない時は成り立ちます。
でもその内に年寄りだらけになって、年金を払う人が少なくなったら
もらえなくなるに決まっています。
したがって私は年金をもらいたかったら人より早く年を取って下さい、
とアドバイスしました。
今まさにそういう時代が到来したのです。
悪いことに、年金の運用を何もできないお役人に任せていますから、
こんな難しい時代でなくとも損をするに決まっているんです。
今更言っても仕方のないことですが、
みなさん、年金を当てにしない生き方をして下さい。
こんなことになるんじゃないかと思って
40年前、私は厚生年金には入りませんでした。
うちの従業員は全部入っていますけど、私と家内だけが遠慮しました。
当てにするものがなければ一生懸命働いて、
政府のお金なんか当てにしなくてもちゃんと生きていけるように
自分で努力するだろうと考えたからです。
言ってみれば背水の陣みたいなもので、
結果としては今の所は
政府のお金は当てにしないで何とかやっていけております。
そうは言っても
年金の不足する分を穴埋めしなきゃいけないのが政治の仕事ですから、
そうなると財源になるのは消費税しかございません。
3%の消費税をかける時も私はものすごく反対しまして、
「3%と言うけど、その内に必ず17%になるよ」と言ったんです。
その頃17%が世界では一番高かったんですけど、
今はもっと高い国もありますから、
そのうちにみなさんがもらった月給のうち
半分持っていかれることも起りえないとは言えないんです。
今大切なことは年金がもらえるかどうかの心配をするよりも、
自分がそれを当てにしないで生きるにはどうすればいいのか
ということだと思うんです。
そういう生き方は今のような難しい時代でも
時代の変化を読み取って上手く対応できれば
必ずやっていけるものです。
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