■QさんからのA(答え)
元の切り上げがあるということは、お札とは何の関係も無いんです。
たとえば今まで1ドル8.27元だった人民元を、
1割とか2割とか切り上げる、ということになると
7.4元とか6.6元になるということであって、
同じお札の交換のレートが変わるだけですから、
新円切り替えとは全然違います。
新円切り替えは、ものすごいインフレになったり、
政府が大赤字になって、そのままではやっていけなってやることです。
たとえば百円を新しい壱円に変えちゃおうというもので、
そういう場合は全部新しい札と入れ替えますけども、
今は為替レートの話をしてるだけです。
ですから、心配するほどのことはございません。
2月の末から、香港の銀行も
人民元の預金を扱ってもよろしいという話になっており、
切り上げを先取りしたいなら、そういう所の預金にしておけば、
同じ切り上げになった時には得をするということはあり得ることです。
但し、人民元預金には色々の制限があって、
預金したお金は一日にいくらしか引き出せないとか、
外国へ送る場合はいくらしか送り出せないとか、
こちらが尻込みしたくなるような付帯条件がついているようです。
今の中国では現に国内でも人民元をどこかへ送るときに、
一日5万元以下とか変な規約があります。
それだけ中国の金融制度はまだまだ遅れていると言っていいと思います。
おそらく時間がたつと、こうした制約も解決して
国際的な基準に近づくことが考えられます。
また人民元の切り上げは外国から圧力がかかっているだけでなく
中国政府にとっては重荷ですから
遠からず実際に起ると私は見ています。
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