| ■QさんからのA(答え)  毎日のように人民元の切り上げの問題が新聞に出ておりますけども、
 アメリカが切り上げを要求するのに対して、
 中国側はきわめて消極的な対応しかしておりません。
 それは人民元が切り上がるとドルで表示された価格に対して輸出商品の売値が安くなるわけですから、
 中国側にとってはマイナスになります。
 売り上げが減れば仕事が減る方向に作用します。
 増えるんじゃありません。
 人件費が上がるのは売り上げが増えて、
 仕事が間に合わなくなるからです。
 切り上げの場合はちょうどその逆の形で仕事が減るんです。
 ですから人件費が上がる心配はありません。
 日本の企業が人民元の切り上げに難色を示しているのは、日本の企業も現地で生産をしているのが多くなり、
 中国と同じ立場に置かれているからです。
 切り上げによって人件費が上がる心配をしているのではなくて
 仕事が減る心配をしているんです。
 もちろん、中国の人件費が上がれば商売が難しくなるのはかつて日本でそうだったのと同じです。
 しかし、そこへ到達するまでには
 日本と違って労働予備軍が後ろに何億人も控えておりますので、
 それほど心配をする必要はございません。
 もう少し先になってから心配しても間に合います。
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