第381回
■HONGKONGさんからのQ(質問):先生が香港を見限った?

はじめまして。
父が40年来の邱永漢先生の大ファンで、
邱先生の本はすべて、読む為と保存の為の2冊づつが我家にあり、
中には邱先生に直筆のサインを頂いた本もかなり含まれ
我家の最大の家宝です。

そんな環境に育った私(女性です)は
中学時代から邱先生の本を読み漁り骨の髄から
邱先生に心酔しています。

十年ぐらい前突然東京を脱出され香港に居を移された
邱先生について、両親の薦めもあり
私も勤めて一年足らずの会社を辞め、
香港で日系の企業に就職し、
また両親の援助も少し受け邱先生が
お薦めされていたマンションも購入し現代に至っています。
何とか現地で信頼できる深い付き合いの友人知人も増え、
これから楽しい生活が出来ると思い始めていました。

ところが最近香港で仲良くなった多くの日本人仲間が、
【あの邱永漢先生が香港を見限り見捨て、脱出した?】と
噂が大きく広まり私もそうですが、みんなかなり動揺しています。

8月の法事に日本に帰国しましたら、
両親も【あの邱先生が香港の住まいまで処分されたんだから、
もう香港に未来は無いと判断されたに違いない、
香港のマンションも至急処分し日本に帰るか、
邱先生について上海に移るか早く決めなさい】と言われました。

色んな融通が利くコネクションを持つ
信頼できる深い付き合いの現地の友人知人も増え、
これから楽しい生活が出来ると思い始め、
また、現地で働いていて香港は
まだまだ重宝がられる自由な部分が数多くあり、
これからも世界中のお金が集まる
ダイナミックな活動拠点だと思っていましたが
【邱永漢先生はもう香港に未来は無いと判断され、
香港を見限り見捨て、脱出されたのでしょうか?】

よろしくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

私がたまたま香港から上海に移る話を本にも書きましたし、
またホームページでも発表したことがございます。
ちょうど上海の新天地というところに買ったマンションが
出来上がってきましたので、
今年の10月頃から香港の家を上海に移す積りです。

私が拠点を移すことに決めたのは
いつも情報や文化の発信地になるところに
自分の本拠地を置く習慣があって
東京には3、40年もいたわけですけども、
その後アジアの時代ということを考えて拠点を香港に移しました。
でも、最近は中国が世界の工場になるという時代に入って、
どう考えてもその中心地は上海ということになりましたから
上海に移るまでのことです。
私が上海に移ったからといって
香港が駄目になるというわけではございません。

あなたの場合、香港でやる仕事があって
面白ければそれでよろしいのです。
私みたいにいつもスタートに立っている人間から見ると
スタートのピストルがよくきこえる場所を選びます。
もちろんあなたもそういう風にお考えになったら
別にいつまでも香港に固執する必要はないでしょう。
もともと香港の人ではないんですから。


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