第359回
■もりっちさんからのQ(質問):切上げで香港ドルはどうなる

2001年から中国株の
レッドチップ銘柄とH株銘柄を取引しています。
最近、H株が上がったので、
売却して香港ドルのままにしてあります。

中国経済が成長してきたので、
人民元切上げが議論されるようになってきましたが、
先生は、切上げの時期はいつ頃(どのような状況になった時)
になるとおかんがえですか?

また、香港ドルは人民元切上げに連動して切り上げられると
考えていますが、それでよいのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

最近私は「もしもしQさんQさんよ」で
久しぶりに連続して中国株のことを書いております。
それは人民元の切り上げを世界中が中国に対して
圧力をかけるようになったということと関係があります。

日本でかつて170〜80円していたドルが、
100円を割るということが起こりましたけど、
その時も、日本円が安すぎるといって
世界中から圧力がかかったんです。
でも日本は物を輸出するには
円が安いほうが都合いいわけですから一生懸命抵抗しました。
それでも最終的には円高に追い込まれてしまいました。

そこに至るまでの間、日本にどんどん入ってくる外貨を、
輸出業者は給料や支払いのために
日本円に換える必要がありますから円に換えます。
そのために国内の日本円がものすごい勢いで増えます。
その金で不動産を買い、株を買うということが起って、
日本の株と不動産が信じられないような値上りをしたんです。

それと同じ状況にいま中国は置かれていますから、
もうしばらくすれば不動産も株も上がる方向です。
中国では不動産を業とする会社に対する融資を
既にストップしておりますので、
不動産が大幅に値を上げるということには
ならないですむと思いますけれども、
それでも少しは値上がりをするでしょう。

もう一方の株はそれにくらべて
かなり値上がりすることが考えられます。
あなたはH株をお売りになったそうですけど、
H株はこれからが買いだと私は見ております。
いまのH株の値段はお買いになったときにくらべたら
既に倍にはなっていると思いますけど、
その辺で止まる感じではありません。

次に香港ドルがどうなるかについては私にもよくわかりません。
ただ香港ドルを使って買うものが中国株であるとすれば、
人民元で財産を持っている会社の値打ちが上がるわけですから、
それを反映して香港ドルで買っている株でも値上りはすると思います。
ことに、A株との格差が大きい株ほど
チャンスが多いと思われますので、
そういうところが狙い目になると考えられます。


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