■QさんからのA(答え)
国際的なことに気をつけている人は
いつも円のことが心配になります。
ことにこれだけ政府の借金が増える、景気も悪い、
銀行が潰れそうということになると、
円はもっと安くなるんじゃないか、
日本の国からお金が逃げ出してしまうんじゃないかと
心配するんですが、いま現実に起こっていることはむしろその逆に、
外国の人が日本の円を買って日本の円が高くなる傾向にあります。
これでは貿易がしにくくなると
日本銀行が一生懸命ドルを買っていますが、
買ったドルをすぐに売るわけにはいきませんので、
そのお金でアメリカの国債を買って、
アメリカの大赤字を日本が一生懸命支えるカッコになっています。
それでもまだ円が高すぎるといって心配するのが現実ですから、
皆さんの手に負えないシロモノだと
お考えになった方がよろしいと思います。
為替に対して上手に対処することは非常に難しいことです。
それができる人だったら世界一の金持ちになれるでしょう。
私は始めから為替は自分の手に負えないと思っていますので、
商売する時も、いまの値段で外貨に替える、
もしくは外貨を日本円に替えるとして、
採算に合うのであればその商売をやる。
採算に合わないのであればやらないと決めています。
円が安くなるのを待ってから商売をやろうなんて考えていると
結局何もやらないうちに終わってしまいます。
ですから為替相場をうまく当てようなどと考えないで、
その時の相場でできる商売だけをえらんだ方がいいと思います。
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