第294回
■AKIさんからのQ(質問):介護のご相談

今回の質問はわたくしが日々悩んでいる老親介護と自分の生活、
自分の老後の問題です。

現在77歳の老人性アルツハイマー痴呆症の母親を
在宅介護しております。
要介護度3で、まだそんな重症ではないので、
介護保険制度によるデイケアとショートステーの組合わせで
介護し、わたくしは通常のサラリーマン勤務をしております。

家計状況は毎月の介護費用は介護保険を限度一杯まで活用して、
実費負担額約10万円程度。
しかし、母の様子はズルズルと痴呆の世界へ
引き擦り込まれている様子が分かり、寂しく感じるのと、
今後、わたくしが勤務する時間が取れないほど、
手がかかるところまで進行した場合、

・(案1)プロの介護施設に預け、わたくしは勤務を継続する。
・(案2)勤務をやめ、介護に専念する。

この判断に迫られる時期がいずれ、必ず来ると覚悟しております。

必要な費用ですが、(案1)の場合ですと、
公的な施設では4人で1部屋、
1人当りベッド1台のスペースしかなく、
風呂は1週間に2回だけ。とても人間らしい生活ではなく、
ボケたとはいえ、これでは余りに母が不憫でなりません。
それでも介護保険適用で入所生活費は
15万円/月程度かかります。
一方、民間の施設ですと、個室で風呂なども常時OKですが、
初回入所費に2000〜3000万円。
その後、生きている間は
20万円/月のランニングコストがかかります。

民間施設で24時間介護といっても、
私の叔父、叔母が家屋敷を売り払って入って、
最後は二人とも合い前後して自分の個室で一人亡くなり、
死後職員に発見された哀れな末路でした。
宣伝文句の割りにはなんともお寒い実態を
目の当たりに体験しました。

このように公的施設に母を託す切なさ、
民間施設の目の飛び出るようなコストと不完全さを考えると、
どうしても自分の手で母を最後まで介護し、
恩返しをしたいというのが人間としての心情です。
しかし、そこにお金という問題が立ちはだかっています。

我が家の家計ですが、
サラリーの年収は900万円程度ですが会社のリストラなどで、
今後激減が予想されます。
(会社から雇用システムの大改革の通知がありました)
一方、先生の著作を昭和30年台出版のものまで遡って拝見し、
15年ほど前から実行させて頂いたおかげで、
年間600万円程度の
副収入(不労所得)が入るシステムを構築済みです。
詳細は省略しますが、家賃収入のある中古賃貸マンション、
中国株の配当、各国外貨の売買などからです。
ですから会社を辞めても、あるいは老後になっても、
このキャッシュフローは経済状況の激変がない限りは
今後も継続する見込みです。
また、経済状況が変わったときは、
そのつど対策を考えシステムを修正したいと思っております。

自分だけの老後であれば、
これで経済的にはほぼOKと思われるのですが、
母の介護と自分の老後両方を考えると、
とても今の副収入だけでは不十分と感じております。

母の介護、自分の老後、子供の養育のバランスがとれる
今後の作戦のご指導を賜りたく、お願い申しあげます。


■QさんからのA(答え)

自分のお母さんのことですからご心配はごもっともです。
これは日本国中の大半の人が抱えている問題でもあります。
昔はボケる前に死んだので、
そういった問題はあまりありませんでしたが、
いまは私も含めていつボケるかという
恐怖心を持って生きている時代です。
本人よりも介護をする周りの人の方が本当に大変なんです。

あなたの場合はほかの人に較べれば目下のところ、収入もあるし、
副収入と考えてやったことも、調子が悪くないようですから
いろいろ対応の仕方はあるでしょう。
最終的には自分で面倒を見きれなくて、
かわいそうでもお母さんを介護施設のようなところに
行かせる以外に方法がないと思いますが、
お金があれば自分の気が済むような
条件のいいところを探がすことはできると思います。

自分の身内を老人ホームにやって、
肉親が気がつかないうちに死んでしまうというのは
つらいことですから、
自分の家に面倒を見てくれる人をやとって
世話をしてくれるようにした場合、
そうした負担に耐えられるかと
研究してみるのもよろしいと思います。
私の場合はもし自分がボケてもまだ生きていたら、
自分の家で世話をしてくれる人を雇うだけの対策はとっています。
でもどこの家の人もみんな同じように持っている問題ですから、
これなら絶対に大丈夫という方法はないと思います。
結局はその人の懐の許す範囲で
最善のやりかたをする以外に方法がないでしょう。


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