■QさんからのA(答え)
グローバル化の時代ですから商売をしたり、
投資をしたりする人は為替レートに大きく影響されます。
いままで為替レートに関心のなかった人たちも
みんな為替レートの心配をするようになりました。
あなたのように為替は国力に比例すると思うかもしれませんけど、
そうではありません。
為替レートを動かしているものはその時代のトレンドです。
つまりどの方向に動いているか、
それに対してみんながどう考えるかということが
上げ下げを決定するのです。
アメリカは世界で一番借金のある国ですから
本当なら一番貧乏なんです。
一番金持ちは中国なんです。
中国では土地も株もほとんどが国のものですから。
日本もアメリカに負けず劣らず国は貧乏ですけど
国民の方はお金を持っています。
それでもアメリカの具合が悪くなったら
日本のほうがいくらかましだということで
日本はいつも円高になる心配をしています。
円安の方が輸出するのには得ですが
実際に日本が外国に売っているものは
出来上がった製品ではなくて生産設備と部品などの半製品です。
外国の自動車会社でも飛行機会社でも
日本の部品を使っていますから、
本当は円高だろうと円安だろうとあまり影響を受けません。
為替レートがそういう事情を
正確に反映しているかというとその逆で、
為替レートの利幅を狙って投機されるお金の方が、
実際に輸出入などで支払われるお金の
100倍以上もあるんです。
ですから為替レートを決めるのは
輸出が多い少ないということではありません。
為替でバクチをする人の動きによって決まるので
どこの国の中央銀行の総裁も
為替レートをコントロールができません
ということで頭を痛めています。
ですから為替と関係のある仕事をやる場合は
対処を間違えるとひどい目にあいます。
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