第238回
■SKさんからのQ(質問):雲南省産コーヒー豆について

「ほぼ日」の頃からほぼ毎日「Qさん」を拝見しております。
新しいものに対する好奇心と柔軟性あふれる姿勢、
毎日確実にページを更新し情報を発し続けるタフネスに、
私の祖父母に相当するお年であることを忘れさせられます。
退院後の経過はいかがでしょうか。
どうぞご自愛くださいませ。

新しく紹介されていたプロジェクトの中で
「雲南省でコーヒー豆の栽培」というのに心ひかれました。
というのは、私が普段利用しているコーヒー豆の販売店で
高級品種として雲南省産の豆を扱っており、
珍しいな(でもちょっと高い…)と気になっていたからです。
そのお店のパンフレットを見る限り、
価格が高い理由は無農薬に近い農法・手摘み・天日乾燥で
丁寧に作られているからのようです。

今のところコーヒー豆といえば南米産が多いですが、
中国にコーヒーブームが到来した場合、
雲南省産が南米産に優る
競争力の源泉となるものはなんでしょう?
品質(おいしさ、安全性)や価格(栽培コスト、輸送コスト)
の面で何か決定的な優位性があるのでしょうか。

紅茶の国として名高いイギリスでも最近は
コーヒーを愛飲する層が広がっているそうですから、
長く深いお茶の歴史を持つ中国でも
コーヒーが受け入れられそうですね。
コーヒー好きとして、
24歳のまだまだ未来に希望を持つ女性として、
とても興味があります。


■QさんからのA(答え)

私が雲南省でのコーヒー栽培の話をしたところ
あなたも面白い話だといって手紙をくれましたけど、
林真理子さんも、その話なら私はとてもよくわかると
賛成してくれたばかりです。

私に言わせると、日本人にウーロン茶を飲ませるよりも
中国人にコーヒーを飲ませる方が早いと思います。
1億2千万の人がコーヒーを飲むのと
13億の人が飲むのでは量が違いますから、
やがて中国の人がコーヒーを飲む時代が来ることを考えて
雲南省でコーヒー豆の農園をやればいいのではないかと、
いま実行に移すためのプランをたてているところです。

コーヒー屋に行ったら
雲南省の豆が割合高い値段で売られていたと
書いておられますけど、雲南省のコーヒーは素質は良いんです。
ただ中国で飲む人がいないものだから、
豆をどう管理してグレードの高い商品を作るかということが
できていないために、
市場に出るとあなたが見たような高い値段よりは
むしろ安い値段で2級品、3級品として扱われています。

そこで私が考えているのは、
日本人がそこへ行ってちゃんとした管理をして出来上がった豆を
1級、2級と振り分けるようにしたらどうかということです。
日本にはコーヒー豆のグレードを決める人が
4人いるそうですから
そういう人に始めから手伝ってもらえば
グレードの高い商品を作ることができるようになります。
もしうまく成功してだんだん量も質も
良くしていくことができたら
ブルーマウンテンやキリマンジャロといった豆と
競争できるいい豆になるのではないかと思っております。
そういう意味ではなかなか面白い仕事ですから
新しいビジネスに挑戦する人の
仕事場のひとつになると思っております。


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