第179回 ■山地さんからのQ(質問):金儲けには使えない制度
はじめまして 山地と申します。
2000年債務取り消しで一番しぶったのは日本でした。 資本主義の中で貧富の差が2極化している現在、 行き着くところまで行き着いたのではないかと思うのです。 シワよせは、貧国と自然にいっています。いつか崩壊すると思います。 「お金は人が作ったのだから人によって変えられる、 金儲けには使えない制度を作るべきではないか」と思うのです。
どう思われますか?
■QさんからのA(答え)
資本主義の行きつくところは貧富の差が激しくなって 一握りの資本家と貧乏な大衆になるというのが マルクスの予想だったのですが、 世の中はその方向には動いていません。
資本家になってお金をいっぱい集めた人も、 もっとお金を儲けようと思ったら、 みんなに働いてもらわなければいけないので、 お金をその人たちに払う必要が起ります。 ですから金持ちの国ほど金持ちが全体を引っ張って 底辺を上げるという結果になっています。
反対に共産主義を受け入れた国は農業国が多いんです。 そういう国はたいてい所得も少なくて貧乏していますから、 その人たちに平等にお金をあげても 結局労働意欲を湧かせるより、 みんなで貧乏することを選んだことになってしまうんですね。
いまの中国でも小平がみんなを金持ちにするためには 一握りの人が先に金持ちになったとしてもやむを得ない という「先富論」を打ち出して 今日に至っています。 杓子定規に物事をお考えにならないで、 現実にどういうことが起っているかに目を向けて下さい。