第158回
■ノビーさんからのQ(質問):フィジーでアルコールの生産を

邱 永漢 様

始めまして、ハイハイQさんQさんです。楽しみに読ませて頂いています。

私は、フィジーに住んでいる者です。アルコール燃料の生産をしたいのですが、お知恵拝借できないでしょうか。フィジーのラウトカは砂糖黍生産で栄えた町で、今は砂糖生産も頭打ちとなり陰りを見せています。砂糖生産の副産物として、糖蜜があり、糖蜜からメタノールを造り、そのメタノールで車を走らせる。日本では色々と問題があるようですが、ガイアックスのホームページを読むと問題ないとの事なので、コンタクトを取ってみました。フィジーでの生産も可能のようですが、いざ行うとなると、どの様にフォーメーションを組めばようのか、資金のない私では難しく思えてきて、お知恵を拝借できないでしょうか。

メタノールは、化石燃料からの脱却の為には非常に有望です。20世紀が化石燃料の時代とすれば、21世紀の燃料となるでしょう。燃料電池もメタノールからの水素で動くようになれば、LPG、石油等に頼らなくてすみます。自動車もメタノール燃料で燃料電池を動かす方法も検討されています。

化石燃料から、メタノールに変れば、中東の問題も大きく変るのではないかと思います。色々な国でメタノールは生産されていますが、まだ、化石燃料に変るほどではありません。しかし、これからの方向性として、アルコール燃料に変わっていくと思います。中国での生産も考えられると思います。車の燃料として、燃料電池車へ移行するまでのガイアックスそして燃料電池車はエタノールから水素を抽出するようになれば、安定的な生産が期待されるようになります。

4月で帰国します。その後、出来る事ならフィジーでアルコール燃料の生産をしたいと考えています。何か資金を集める方法等があればお教え下さい。スポンサーを紹介頂ければプロポーザル等を持って伺いたいたいと思います。

以上、宜しくお願い致します。


■QさんからのA(答え)

フィジーにお住まいのようですけれども、どうしても人は自分が住んでいる所の資源や産物に気をとられるんですね。

たとえば私が台湾で竹がたくさんできるところに行きましたら、そこの人は始めから終わりまで、竹の話をするんです。次に石の出るところへ行くと、石の話ばかりします。でも、実は竹の出るところで、竹ではお金持ちにはならないのです。石の出るところでも、石では金持ちになれません。

そこにないものを持ってきて、その環境や条件を活用できる仕事をやった人が金持ちになれるんです。あまりその土地の物に依存しすぎると、たいてい時代から取り残されてしまうものです。

日本でも、この2、30年のあいだに大きくなった仕事というのは、みんなその土地に今まで無かったものなんですね。ですからあなたがフィジーでメタノールをガソリンの代わりに使うという発想自体が、私は全然浮世離れしているという感じを受けます。

そういう発想じゃなくて、そこの土地をうまく利用することのできる今までに人の思いつかなかった商売を考えてください。


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