第157回
■リンさんからのQ(質問):中国株への投資で自分年金を

Q先生、

こちらのホームページを心待ちに、午前10時きっかりにパソコンのスイッチを入れさせて頂いております。
毎日、ありがとう御座います。

さて、昨年末に、上海を訪れました。
これから中国株投資を始めるつもりですし、せっかくの機会ですので、見ておきたいものは、つぶさに観て参りましたが、その活気に驚かされました。

華やいだ通りを携帯電話片手に歩く若者、おしゃれな若いカップル、その狭間で呆然と佇む人民服姿の人。
曇り空の下、歩道橋の上で水に筆を浸して漢文を書き続ける人、等々。
混沌としていて、けれど躍動感に満ちているのです。

人々は概して長身に思え、表情や仕草に欧米的な印象を抱きました。
また、バンドと呼ばれる辺りもヨーロッパの匂いが致します。
私は既に、人民服の国というイメージは抱いてはおりませんでしたが、摩天楼のような近代ビル群には、やはり驚かされました。

帰国して関西空港のモノレールに乗り、それから電車を乗り継いでの帰宅途中で私は、私の国の人々の表情に、漲るようなものを何も見つけられず、愕然としました。
日本人は本当に元気がないのか、それとも上海の人々が何かの熱に浮かされているのでしょうか。

その時、私は「夢」という言葉を思い起こしました。
それは魔法のような力を人間に及ぼし、生活のあらゆる場面に、卓越したものを生み出させて来たはずです。
もしかして上海で感じ取れたのに、日本で感じ取れないもの、それは夢という言葉で表現される何かだったのではないでしょうか。

先生にお尋ねしたいのですが、上海ではエリート職で年収30万円から40万円くらいと聞きます。

今ここで、私には無理のない、その程度の額をインフラなどの優良株に投資すれば、いずれ中国が経済力を付けて先進国に肩を並べるようなったときには、その投資額が、先進国のエリート職の年収に育つのではないかと、大雑把に考えた次第です。それならば、老後に備えて、自分年金を作ることが可能です。
投資尺度として、このような考えは甘いでしょうか。


■QさんからのA(答え)

上海においでになって中国の発展ぶりを見てだいぶん衝撃を受けたようですけども、私がいつも勧めることは、とにかく新聞やテレビで見たってしょうがない、自分で行って実際に自分の目で見れば、世の中がどういう具合に変わっているかということがわかるということです。

いまの中国はおそらく日本の10分の1から20分の1ぐらいの収入だと思います。それでも向こうの人たちが目を輝かせて生きているのは、将来に対する期待と夢があるからです。日本人の方がずっと豊かですけど、電車の中でみんな眠っているのを中国から帰ってくると、あらためて気がついてビックリするんですね。

実は上海の人が日本円で30万から40万もらっているというのは全体から見たら100人に1人もいません。大抵の人はその10分の1以下の収入です。それでもうまく成功すれば日本人に負けないだけの収入を得ることができるという夢があるんです。

あなたは自分のお金を中国の株に投じたらそのくらいの利益が得られるのではないかと期待しているようですが、結果はすぐ出ますからお試しになるとよろしいでしょう。

お金がお金を儲けてくれるという所まで行くには、自分でもそれだけ儲けられるだけの働きをしていなければなりません。お金にお金を儲けさせることは、身体を動かして儲けるより難しいことなのです。ですから自分自身がどうするのかということを考えた方が良いと思います。


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