第156回 いつも楽しく拝見させて頂いております。わたくしは電気メーカーのエンジニアです。 自分の技術を磨き、良い製品を世の皆様に提供すれば自分自身も報われる。と思っていたのですが、この授業料で、エンジニアとして組織を通じ専門性で社会に貢献することと、経済的に報われることは別次元の世界だ。仕事はあくまで自己実現と社会貢献の道場であり、生活経済面は他で補てんしないと大変なことになる。と痛感しました。自分の専門バカを反省しました。 その後、過去の復刻版も含めて、先生の本の殆どを入手して拝見しました。 経営にあまりタッチしない、お金音痴の技術畑のエンジニアこそ、Q先生のメシの食える経済学を実践する必要を実感しました。 まずは、不良債券化した自宅を賃貸に出して、借金の利息を経費計上できるようにしました。 昭和30年頃のご本、「私の株式投資必勝法」に掲載されていた、例の「店頭株この5年間一覧」という表を眺めていた95年頃、ある雑誌インタビューでQ先生が「今は、中国株を買って、忘れていることです。」とおっしゃっているのを聞きました。 今までのQ先生の海外財産3分法によれば、金利差メリット、つまり、日本の0.01%の金利より、オーストラリア$の4.5%、ニュージーランド$の5%など、利息の有利さで海外資産を奨励なさっておられました。 昨今言われている日本経済破綻による円の暴落に伴う、貨幣価値崩壊策としての、外貨へのシフト 以上、ご多忙中恐縮ですが、ご教授賜れば幸いでございます。 |
■QさんからのA(答え) ずいぶん前から私の本をお読みいただいて、それを具体的に応用して投資をしたり仕事をしてこられたようですが、ご自分でも体験しておわかりのように、私の言っていることは全部当たるわけではございません。私もしょっちゅう失敗するし、また、本を読んだ人がその通りにやっても良い結果にはならないということもあると思います。 ただ、物の考えかたとしてそういう角度から物を見るというのはその時代にあったやり方ではないかなあというのが私の考え方であります。これは原則ですから、その原則を頭に入れて具体的に物を考えるときにどうするかということを決めて頂くと良いと思います。 でもオーストラリア、ニュージーランドの金利を考えるというところまでは頭が廻りません。どうしてかというと、オーストラリア、ニュージーランドの政府がどのような考えでお金を動かしているのか、またその結果として将来どうなるのか私にはわからないからです。いま何%金利があるかというだけで有利とは言えないと思います。 その国の金利がいくら有利でも、その国の為替レートが悪くなれば何の役にも立たないのですから、そんなことにいちいち気を取られるよりも、日本と似た考え方をしているアジアの範囲内で物事を考えたらそんなに大きく間違えないんじゃないかと思います。 |
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