第154回 いつもたのしみに拝読しております。 さて最近、”日本は約1000兆円の借金を返すのは、徳政令かハイパーインフレしかない。そのため2003年にまず日本の金利が上昇し、2005年には超インフレになる、と予測。そのため円で貯金するのは、愚の骨頂だ”との話をよく雑誌やホームページで見るようになりました。 Qさんは、このまま借金が増えて近い将来に超インフレが起こると思われますか。 また、その対策は中国株やドルたて貯金がよろしいのでしょうか? |
■QさんからのA(答え) デフレになると国全体が難しい立場に置かれるので、潰れそうになっている銀行や会社を救うために、どうしても国の方でお金を使う必要があります。 でもそのお金が無いわけですからお札を印刷して渡します。但しお金を印刷するためには裏づけが必要ですから、国債やその他の形でお金を集める。そうすると、政府の借金が増えるんです。 いま皆が恐れているのはどこかで突然デフレが逆転してものすごいインフレになるんじゃないか。また、インフレにしないと景気が回復しないんじゃないか、ということですが、実際にはいくらお札を印刷しても誰も使わないで、またしまいこんでしまうのでなかなかインフレにはならないんです。 これがいつどこでどういう形になるかというのは今のところ誰も予測できません。 理論的にはこれだけお札をたくさん印刷したり、政府も借金をしたりすれば、必ずインフレになるんですが、そこへ達するまでにはまだちょっと時間がかかると思います。 昔まだデフレにならなかったときには、私もそういう考え方をしましたけど、今デフレが起っているのを見ていますと、いっぺん冷めたお風呂をまた入り心地の良い温度にするのには時間がかかるんですね。温めようとしているうちに入っている自分がぶるぶる震えてしまうという可能性も強いと私は思っております。 ですから先の先まであまり考えないで、差し当たり余計な借金をせずに苦しまないで済む方法を考える方が実際的だと思います。 |
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