第151回
■黄色いシャツさんからのQ(質問):中国で学校設立は可能ですか

邱永漢先生、おはようございます。毎日拝見させていただいています。
先生のファンは若い人に着実に増えているようで、先日電車の中で二十歳前後の女性が「株の原則」の文庫を読んでいるのを見かけました。先生の思想は若者の思考回路を、目立たず飾らず、しかし着実に啓蒙しているのだなと思いました。

質問は中国で日本式の規律、制度の学校法人が作れますか?ということです。特色のある実用的な技術を教える専門学校をイメージしています。

私自身技術があるわけではありませんが、例えば、

(1)高級ファッション時計をデザイン、製作する技術を教える学校。

(2)高級宝飾製品をデザイン、製作する技術(以下同)。

などはどうでしょうか。上海などのテレビ局は広告収入が増えるにつれて、おしゃれなもの、流行を追い求めるようになるでしょうし、その需要に応える形で、高級なおしゃれ製品を提供できる学校法人があれば、中国経済の発展と共に成長できそうな気がするのですが先生はどのように思われますか?

つたない質問でお目を汚したかもしれません。どうかお気を悪くなさらないで下さい。これからも読者の知的好奇心を刺激し続けてくださることを期待しています。寒い季節ですのでお風邪など召されないようご自愛なさってください。


■QさんからのA(答え)

色々とアイデアをお持ちのようですけれども、そのアイデアは自分で実現させることが出来ないと何の役にも立ちません。

学校をやるといっても自分でデザインが出来ないのにどうやって学校を作るんですか。少なくとも自分がそういうことについて勉強するということでないといけないと思います。

たとえば料理屋さんをやるには自分がコックができるか、コックができる人がそばにいなければやれません。ですから頭で考えるだけでは実現に近づけないと思います。

中国ではこれから高度成長して、今後10年間で国民の所得は3倍になると思います。それは新しい消費の時代が来るということを意味しますから、そういうことを頭の中に入れて次の手を打つというのが正しいと思います。

でもあなたの場合は頭だけがそこへ動いて、手と足がついていっていませんので実現までは届かないと思います。先ず、自分で何でもやってみるということに頭を使ってください。


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