第150回
■K.UさんからのQ(質問):公認会計士及び監査について

邱永漢先生あけましておめでとうございます。

HP、著書などをいつも楽しく拝見させて頂いています。
私は現在、公認会計士を目指して勉強中の者なんですが、
邸先生はこれからの公認会計士及び監査について、
どのような考えをもっておられますか?
求められる必要性や、公認会計士が社会に対して貢献できるか
どうかについてです。
私としては、間接金融から直接金融に変わっていくという流れにより、
日本における証券市場の重要性も高まり、それに伴い、財務諸表の
信頼性を保証する公認会計士は社会に貢献できる職業だと思っています。

私は人生において、自分が提供した価値や感動と、自分が得られる価値は
比例するという考えなので、どうしても貢献できる職業に就きたいと思います。
ですので、いつも『スゴイ、面白い!』と思わされる邸先生の意見をどうしても
聞きたいと思いました。
もしよろしければ、教えて下さい。

最後に、2003年もお体に気をつけ、また面白い話をお願いします。

それでは失礼します。


■QさんからのA(答え)

公認会計士の仕事をおやりになっているようですが、実は公認会計士も税理士も経済の発展が止まってしまった日本では先細りの商売のひとつです。

高度成長の時代には年々新しい会社を興す人が増えたので、それをねらって独立して仕事をもらうことが出来ました。しかし今は3つある会社を1つにしてしまうといった、会社の数を減らす方に動いておりますし、特に公認会計士や税理士は、会計の細かいところまで立ち入りますから、会社の秘密を知っています。ですからよほどソリが合わなくてケンカになったりしない限り、一度頼んだ公認会計士、税理士の先生とずっと長く続きます。

そういう時代ですから、今ごろ公認会計士や税理士の勉強をしていたら大変だなあという感じを受けております。しかし、これからはグローバル化の時代ですから国際的にまたがって仕事をするということになると、ほかの国の税法もわからないと務まらないということが起ります。今それができる人が少ないんですね。

ですから、複数の国にまたがって公認会計士や税理士が務まれば、新しい分野が開けることになります。
そのためにはやはりひとつの国の資格はちゃんと持ってないといけないし、それだけの知識をもっていれば、よその国の法律を勉強する場合も、楽に頭に入ると思います。

そのような新しい展開をされるために先ず一つの国の資格をとる必要はあるでしょうね。


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