第107回
■のりちゃんさんからのQ(質問):元の切り上げはあるか?

先日、中国の共産党大会がありましたよね。
その中で、GDPを2020年に4倍にすると発表していますが、
Qさんはどうお考えですか。

私は、GDPをドル換算で、4倍にするのであれば、
単純にドル/元交換比率を4倍にすれば(元の切り上げ)、
一日のうちにでも可能だと思っております。

ただ、元の切り上げだけでGDPを上げるのであれば、
4と言う数字でなくても、国家目標を2とか3にしてもよいわけで、
これは所得を2倍(日本の所得倍増論みたいなもの)にして、
元を切り上げて2倍にする という意味(2×2)と思うのですが、
どう思われますか。

元の切り上げ観測があるのであれば、今のうちに
中国株を購入しようと思いましたもので・・・


■QさんからのA(答え)

第16回党大会でGDPを、
2020年には今の四倍にすると言ってますけど、
実際にはこれはひかえめな数字だと思います。
はじめの10年でおそらく私から見ると
3倍ぐらいになるのかなあという感じです。
政府が達成できないというと笑われますから、
ひかえめにいっていると思います。
しかし、あなたがおっしゃるように
中国の為替レートを4倍にすれば
すぐにも到達できるなんて発想すること自体、
世の中をまったく知らないという、何よりの証拠です。
数字を動かすだけで世の中が変わることはありません。
ただ、長期的な傾向としてそこの国の経済が発展したら、
通貨のレートが切りあがるのは常識でしょう。
昔360円だった1ドルが80円になるという事も現実に起こったんだから。
でもそれは、経済がどういう具合に変わったかを反映して起こったことです。
今で言えば、傾向として元が切りあがる方向にあると言っていいと思います。
そのことを私は7、8年前に
中国で投資をはじめるときから頭に入れていますので、
ドルでなくて人民元で払ってもいいですかときかれた時に、
それで結構ですと承知したことがあります。

じゃあすぐにもその方向に行くかということになると、輸出入だけでなく、
資金の流れも考慮に入れなければなりませんから、
そんなに急速に変えることはできません。
日本の場合は、人民元が世間が考えるよりも切り上がれば
自分達に有利になりますが、
だいたい自分達の思う通りにならないと考えた方がいいでしょう。
一時期中国の元は切り下がると新聞雑誌が書いたことがありましたが、
わたしはそういうことにはならないだろうと予測しました。
いまはその時とは違う情勢になっていますが、
中国の政府の経済政策からいっても
当分変化はないとお考えになった方が間違いないと思います。


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