第96回 ■TMさんからのQ(質問)
邱さん、こんにちは。 自分の将来の仕事についてお聞きしたいのですが、 シナリオライターなどの文筆業か、 あるいは、具体的には決まっていないませんが やりがいのある、自分の好きな仕事をやりたいと思っています。 どちらにしろ将来食いっぱぐれることのないようにしたいのです。
つまり、自由業に近く、 かつ将来お金に困ることのないようにするのが理想ですが、 そのために何をすべきか、 まず、どう行動すべきかが全く分かりません。
今、冷静になって考えてみると今後どうすべきか困っています。 今しばらくはシナリオライターの勉強を しておこうかと思っていますが、 それほど現実的な話ではないと思います。 すくなくとも、まだまだ勉強が必要です。
邱さんからみれば、あきれるような話だとは思うのですが、 今後、自分のやりたい仕事を見つけ、 さらに、その仕事ができるようになるための知識を 身に付けるには、どうすればよいでしょうか? 世間知らずなもので、失礼もあるかと思いますが、 もし、お返事をいただけるならば、有難いと思います。
■QさんからのA(答え)
シナリオライターみたいな仕事をやって、 ちゃんと困らないでメシを食っていこうなんていうのは、 相当身勝手な話しですね。
日本の国で文筆業をやってメシを食っていきたいと考える人は およそ10万人ぐらいいると思います。 その中で、文章を書いただけでメシが食える人は 100人ぐらいだと思います。 後は、大学の先生を兼任しているとか、 雑誌社で働いているとかしながら、 かろうじてメシが食えるのが現状で、 まだその端っこすらかじったことのない人が、 筆一本でメシを食っていく方法はというのは、 全く甘ったれた話です。
もしそれを一生の仕事としたかったら、 先ず大学を卒業して、 就職をする時に雑誌社の編集部に入るとか、 テレビ局で下働きをするとか、 その匂いを嗅ぐところから始まるのが普通でしょう。 落語家になろうと思えば、 先ず、落語家のところに弟子入りをして、 丁稚奉公みたいな仕事からスタートしているでしょう。 何事をやるのにも、先ず犠牲を払う覚悟が必要です。 才能ももちろん必要ですが、 どれだけ犠牲を払えるかによって道のひらけ方が違います。