第90回
■H.S.さんからのQ(質問)

Q先生、はじめまして。
毎日楽しく拝見させて頂いています。

私は、都内で法律を学ぶ大学生で、
来春、卒業と同時に、北京の大学へ、
漢語進修生(語学コース)として入学する予定です。
その後、本科生(学部)もしくは碩士研究生(修士課程)として、
中国の法律を勉強したいと考えています。

そこで質問です。
私が、将来、中国で必要とされるような人間になるには、
どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか?
何を学ぶべきでしょうか?
行く行くは自分で独立したいと考えています。
中国で成功するには何が必要でしょうか?

良いアドバイスを頂けたら幸いです。
心構えなどでも結構です。
よろしくお願い致します。


■QさんからのA(答え)

今は大学に入る時点で
よその国へ行きたいと考える若い人も増えました。
殊に中国ブームになってきましたので、
最近は北京や上海に留学に行きたいと考えてる日本人も多くなっています。
その場合、大学出てから行った方がいいのか、
それとも高校出てすぐか、
あるいは大学の中途で向こうへ行った方がいいのか迷いがちですが、
それぞれ一長一短ございます。

言葉を覚えるためだったら早いほどいいけども、
その代わり思想の骨格が中途半端になってしまって、
日本人か中国人か分からなくなってしまいます。
そのために実際に就職をして仕事を始めた時に上手く行かなくなるんです。
と言うのは、中国の事を知りたい日本人を
雇いたいという会社にとっては中途半端な人はダメなんです。
日本人の目で中国を見る人でないと、日本人を説得できないんです。

反対に今度は初めから向こうで育ちますと、
物の考え方が向こうの骨格になってしまいますから、
それはそれでかまいませんが、
戦争孤児の人を見ても分かるように、
日本人ではなくなってしまいますから、
日本の会社が受けつけてくれません。
また、親兄弟との関係も上手く行かなくなってしまいます。
その辺の事は、ご自分でどっちがいいか判断して下さい。
また、親に一緒になって判断してもらう必要もあると思います。

それから、何と言ったって言葉ですから、
言葉が出来ない人と出来る人とでは差が大きいと思います。
自分が努力して、その土地のために役に立ちたいと思えば、
自然に言葉を覚えることになるでしょう。
その土地の言葉を覚えて何不自由なく喋れるようになったら、
よそ者扱いされることは先ずないでしょう。


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