第52回
「死中に活あり」
SARS騒ぎは買いチャンス!?
テレビやマスコミは毎日のように
SARSのニュースを報じています。
世界中を震撼させた謎の病気、
現在もまだ感染者は増え続けています。
中国広東省と香港が発祥地だったことと、
北京市による感染者情報の隠蔽で
香港株・中国株は下落を余儀なくされました。
[ポストSARS]
私は今、スタッフと一緒に
SARS騒ぎが終わった時の相場展開を検討し、
お客様に銘柄を提案しています。
結論から言いますと、SARSが騒がれなくなってしまえば
株式市場は「時すでに遅し」になってしまう、ということです。
SARSのおかげで値下がりし、
魅力的?な株価になっている銘柄、
新安値を付けた銘柄がでてきました。
SARSによって実害を被る企業、
間接的に企業収益悪化が予想される企業等は別として、
どう考えてもSARS被害とは関係ない企業の株も
一緒になって下落しています。
「中海油田服務」香港H株 市場コード2883
同社は昨年11月20日に香港H株として新規上場しました。
第19回でご紹介させていただきましたので是非ご参照下さい。
親会社のCNOOC(中国海洋石油)はハンセン指数構成銘柄で、
中海油田服務の65%の大株主です。
先般発表された中海油田服務の2002年通期決算は、
売上高で前年比+15.2%増、
純利益は+29.8%増と大幅増収増益になっています。
上場時の公募価格は1.68香港ドルでしたが、
株価は順調に推移し今年の1月末には
2.2香港ドルまで上昇しました。
その後は調整色を強めていましたが、
先月からのSARSショックで
とうとう24日には1.4香港ドルまで下落し、
上場来安値を更新しました。
さすがに現在は1.65香港ドルまで回復していますが、
まだ公募価格を下回る水準です。
同社の株価がすぐに上昇するかどうかは解りませんが、
少なくともSARSとはあまり関係なく、
増収増益の会社です。
まだ他にもSARSショックで下げた
同社と似た銘柄はあります。
株式市場は内部要因・外部要因など
さまざまな材料で動いています。
また、投資家心理も大きく影響してきます。
SARSの解明がなされないうちは、
得体の知れない不安が先行し、
株式市場も下落もしくは横ばい状態に置かれます。
いつまでもずっと今の状況が続くなら別ですが、
賢明な投資家の皆さんは、
そろそろ食指を動かし始めてはいかがでしょうか。
邱先生ではありませんが
「ピンチのさなかにチャンスあり!」
まさに今の中国株がそうだと思っています。
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