東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第53回
待望の10割無償期待
「エルドスカシミヤ」(上海B株市場コード900936)

先週10日(土)に開催する予定だった中国株セミナーを、
急遽8日(木)に早めて
緊急座談会に替えさせていただきました。
理由は、香港市場のH株やレッドチップがいち早く
SARSショックから立ち直る気配を見せていたからです。

イラク攻撃を凌ぐ下落を演じたSARSショックは、
香港市場に上場するH株などにも大きな打撃を与えました。
SARSショックで年初来安値や上場来安値を更新した
銘柄のデーターをもとに、
買いチャンスと思われる銘柄をご紹介させていただきました。
香港市場では先月24日に新安値を付けた銘柄が多く、
既に10〜25%上昇しています。
年初来安値を付けた銘柄の中には、
「浙江高速公路」や「江蘇高速公路」、「上海実業」、
「レジェンド」、「TCL国際」、「中海油田服務」、
「ヤン州煤業」、「中銀香港」などなどがありました。
もちろんSARSによる実害を被る
観光やレジャー関連株も新安値を付けていました。
前回号の「死中に活あり」で、
増収増益企業でしかもSARSの実害があまり及ばない銘柄は
全部買いだと思っていましたので、
その中から6銘柄をご紹介させていただきました。

その中で一社だけ上海B株をご紹介したのが
「エルドスカシミヤ」です。
同社は10割の分割を提案しているからです。
今月28日予定の株主総会で決定する予定です。
今月1日からSARS防止で
本土株式市場はクローズされていました。
12日から再開されました。
休場の間にも中国ではSARSが衰えず
深刻な事態になっています。
長い休場の間のタイムロスがありますので、
再開されても2〜3日はSARS不安の売りを浴びて
下がるだろうと予想していました。
上海B株は初日(12日)こそ下げなかったものの、
昨日は予想どうり全面安となりました。

今すぐ下がったB株市場の買いをお勧めする訳ではありません。
しかし、B株市場がずっと下げ続けるとも思いません。
先般、深センB株の「万科」をおすすめいたしましたが、
同じく10割分割が材料でした。
早くに購入された方は充分なパフォーマンスを
得られていると思います。

「エルドスカシミヤ」は
中国を代表するカシミヤ業界の最大手です。
カシミヤ生産メーカーとしては世界最大規模の企業です。
これまで順調な業績
(2000年、2001年と二桁の増収増益)でしたが、
02年連結業績は海外向けは
売上と利益の落ち込みが顕著だったことから、
全体では9%減収、30%減益となっています。
同社は0.29元の配当と10割の分割を提案しています。
本日の同社の株価は0.92usドルです。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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