| 第459回日本の新幹線が苦戦、中国の高速鉄道最新動向
 中国の高速鉄道問題が若干波紋を広げています。
 日本側では新幹線を
 中国に導入しようとする動きがありましたが、
 現在までのところ、
 難しい状況になっているようです。
 中国のメディア戦略とともに、
 ここ最近の高速鉄道に関する報道を見てみると、
 次のようになります。
 ●11月20日 中国語現地報道独シーメンス社が
 60編成の高速鉄道を受注すると報じる
 (11月10日胡錦涛・主席の訪独の際に協議)
 ●11月21日 日本の共同通信などシーメンスとともに日本の企業連合も
 60編成の新幹線「はやて」受注と報じる
 ●11月21日 中国語現地報道共同通信報道を引用して、
 日本の企業連合の受注との報道を紹介
 ●11月22日 現地のネット書き込みなど日本の企業連合受注に反対する書き込みが
 多数寄せられる
 ●11月23日 中国英字紙「チャイナデイリー」日本の企業連合の受注を
 当局の発表として否定する報道
 ●11月23日 中国語現地報道独シーメンス社の受注に関する
 詳細な解説記事を掲載(日本の受注否定には触れず)
 ●11月24日 中国語現地報道「チャイナデイリー」の記事を引用して、
 中国語で日本の企業連合の受注否定を報じる
 現在も進行中なので、まだ先行きは見えませんが、
 以上だけを見ていると、
 日本の中国における新幹線導入は
 難しいかもしれません。
 11月22日のネットの書き込みはともかく、11月23日にまずは英字紙で否定し、
 その後、シーメンス社受注の
 確定情報の詳細記事を掲載
 (暗に日本受注に至っていないことをにおわす)し、
 改めて、英字紙の報道を引用する形で
 中国語現地報道が否定するという流れは、
 当局による日本の受注否定に関して、
 段階的に、計画的に
 行っているようにも見受けられます。
 技術譲渡などの問題で日中間が平行線をたどるということもあるのでしょう。
 しかし、世界に誇る日本の技術が
 中国に導入できないのは非常に残念なことで、
 環境を整備するとともに、
 何とか食い込めるよう祈るばかりです。
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