第412回
中国移動:月間364万件の新規加入の裏に
中国携帯電話業界最大手の
中国移動(香港)有限公司
(チャイナモバイル、0941)が発表した
2005年8月の営業成績で、
8月末時点の総加入件数は約2.31億件で、
7月末より364万件増加していることが
明らかになりました。
これで、単月ベースで、前月に引き続き
過去最高の伸び幅を更新したことになります。
仮に9−12月を300万件のペースで増えたとしても
前年の新規加入件数と比べて、
8%の成長となります。
現在の勢いから考えて、
より大きな成長率を記録することが予想されます。
04年の新規加入件数の伸び率は、
前年と比べて、実に50%近く成長したので、
たとえ、05年通年で前年と比べて
10%程度成長したところで、
新規加入件数の伸び自体は、
04年時と比べて減速していることになります。
それでも、05年のこの新規加入件数の伸びは
当初予測を大きく上回るものだといえます。
中国における携帯電話の普及率はわずかに25%、
先進諸国や周辺諸国の状況から考えれば、
普及率が50%、60%、70%となっても
全くおかしくはありません。
つまりは大きなキャパシティがある、
ということができます。
しかし、現実的に考えて、
現在までに急成長してきた経緯もあり、
今後は、新規加入件数は
伸び悩むことが十分考えられました。
現在までに中国の携帯電話総加入件数は
3.5億を越えています。
普及率を50%として設定したとしても、
現在から倍増してもおかしくなく、
その点では、まだまだ多いとは
いえないかもしれません。
しかし、中国の状況から考えれば、
携帯電話の普及は一巡、
今後は、新規加入者も若干は
増え続けるかもしれませんが、
むしろ第3世代携帯電話(3G)も始まることが予想され、
いつまでも
SMS(ショート・メッセージ・サービス)を中心とした
ローエンドサービスに頼ったモデルではなく、
日本のような携帯電話の
高付加価値サービスの展開が図られても
不思議ではありません。
むしろ、そうしなければならない現実が
見え隠れしています。
−中国移動(チャイナモバイル、0941)月間新規加入件数の推移−
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