第394回
ペトロチャイナ決算:広東オイルショックの影響は?
中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)が
8月24日の大引け後に
2005年6月中間期決算を発表しました。
純利益が前年同期比36.1%増の616億元、
市場の想定範囲内のもののようです。
ちなみに、EPS(1株当たり利益)は0.35元、
中間配当は0.157719元の予定とのことです。
株価は、8月5日に
最高値7.45香港ドルをつけて以来、
徐々に、あるいは急激に下げていますが、
これは原油価格の急落や
バフェット氏持ち株放出観測
(同社は否定しています)などが
要因となっているようです。
決算発表も終了して一段落、
証券会社の目標株価設定も
新たなものが出始めていますが、
一時期8香港ドル前後まで設定されていた同社株価も、
今後はもしかすると
下方修正されてくることになるかもしれません。
同社にとって、短期的には、
05年が業績のピークとなるのではないかとの判断です。
石油がらみでは、
広東省一帯で局地的にオイルショックが発生、
これが、供給側の製品価格高騰を企図した
故意の供給控えとして疑われ、
中国石油天然気含む
中国の石油メジャーを
現地メディアが槍玉に挙げ、
当局も介入するなどの騒ぎが起こりました。
これに関して、中国石油天然気は
卸売商による売り惜しみがあったこと、
同社の輸送方法に問題があったことを認めています。
現在では供給が正常に戻っていることを
強調しています。
また、中国海洋石油による
ユノカル買収が失敗したばかりですが、
今度は同社の親会社CNPCが
カナダの石油会社である
ペトロカザフスタンを買収することを発表しました。
買収金額は41.8億米ドル。
1株当たりの買収金額は、
ペトロカザフスタンが上場している
ニューヨーク市場での
8月19日終値より21%高いとされています。
今回の買収作業は10月を目処に完了する見通しです。
ペトロカザフスタンは事業をスピンオフし、
新会社を設立したい意向を示していて、
CNPCがこれに同意した場合、
中央アジアで石油採掘事業を展開する
新しい石油会社が誕生することになります。
もともと、CNPCは海外事業に積極的で、
中国石油天然気も
そのCNPCの海外資産を
買収するなどの動きも見られますが、
05年秋以降、新たな動きが見られるかもしれません。
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