第346回
レーティング二段階飛び越しC→Aの銘柄とは?
前回までの続き、
業績レーティングのお話です。
まずは香港銘柄から。
決算発表の後れや上場廃止などもあり、
メインボード1社、
GEM1社で測定不能となっております。
そのため、香港銘柄で算出できた銘柄数は
540銘柄となります。
前回のレーティングと
比較可能な銘柄数は210銘柄ほどです。
前回と比べて、評価が上がったのは69銘柄、
評価が変わらなかったのが122銘柄、
評価が下がったのが19銘柄となっています。
この業績レーティングでは、
極力バイアスがかからないように
調整はしていますが、
どうしても上場期間が長ければ長いほど、
その間の業績がよければよいほど、
評価が高くなるように設計されています。
ただ、それでも例えば二段階飛び越して
(例えば、CからAに、あるいはCからEになるなど)
という銘柄は珍しくなります。
その中で、二段階飛び越して
評価が上がった銘柄が1銘柄あります。
ウェイ柴動力(ウェイチャイパワー、2338)です。
前回のCから今回はAとなっています。
これは例外といえば例外といえます。
前回、評価がCだったのは、
上場後間もなくで、
評価に耐えうるデータが少なかったことによる、
バイアス回避のための
若干の過小評価によることといえます。
そもそも、優良銘柄として
知られている銘柄ですので、
通常であれば、
B評価となっていてもおかしくない銘柄です。
ウェイ柴動力は
中国有数のディーゼルエンジンメーカーです。
2004年3月に上場しています。
自動車業界が全般的に低迷する中で、
同社は業績を急成長させています。
今後、自動車業界の回復も望めますし、
同社の供給本である大型トラックも
物流の整備や農業の振興に伴い、
ニーズが活性化することも予想され、
それに対応するように
新規の生産ラインを稼動させて
生産力拡充に努めている会社です。
ただし、A評価ではありますが、
配当利回りは若干低い水準にとどまっており、
今後の課題といえそうです。
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