第336回
販売目標クリアを射程、デンウェイの株価は?
駿威汽車(デンウェイモーター、0203)の
曾慶洪・執行取締役は5月30日、
傘下の広州ホンダの乗用車販売台数が
今年1−4月に予想を上回る、
前年同期比44.4%増となる
6万5000台に達したことを受けて、
「今年は販売目標の23万台を超過する」
との自信を示しました。
以前にもお話したように、
この23万台という数字は、
中国の乗用車市場の10%ほどのシェアを占めます。
メーカーが乱立している
中国の乗用車市場において、
10%というのは一つのステップとなる数字です。
これが実現する目処がついたことは、
2005年の中国自動車市場の回復という追い風に、
同社が乗れそうであることを示すものでもあります。
株価ですが、4月のお話になりますが、
スミス・バーニー証券は、
目標株価を3.6香港ドルに据え置き、
投資判断を「買い」としています。
これは主に2004年12月期決算の業績によるもので、
その決算では、14%減収、22%増益でした。
駿威汽車の利益を稼ぎ出す
広州ホンダの業績が70%増益とよかったことや、
自動車販売台数も伸びており、
05年第1四半期(1−3月)にも
前年同期比58%増と堅調であると指摘しています。
05年5月31日の終値が2.75香港ドル。
今後6カ月ほどで、
スミス・バーニー証券が設定する
目標株価を達成するとして、
30%を超える値上がりとなります。
直近で株式分割を行った直後の
04年4月30日の終値が3.72香港ドル。
分割直前の1カ月程度は、
むしろ修正株価で4香港ドルを越える水準でしたが、
分割後現在まで、
基本的には4香港ドルを下回る水準で推移してきました。
基本的には自動車業界の低迷に対する警戒と、
あと、その後で、
ハンセン指数に組み込まれたことも、
むしろ逆効果になったかもしれません。
現時点で出ている材料としては、
4月時点で発表された
目標株価3.6香港ドルというのは、
すでに高い水準ではなくなってきているようです。
現在が、ちょうど仕込み時かもしれません。
|