第327回
B株の政策不透明感はかなり払拭、底を見極めて
以前から、
私はB株に対しては懐疑的でした。
主に政策的な不透明によるものです。
ただし、2005年になって、
環境もだいぶ
変わってきているような印象を受けます。
4月29日、国有株など一部の非流通株を流通させる、
いわゆる「全流通」に向けた
試行作業の詳細などに関する文書
「上場会社の株式流通・非流通の区別に対する
改革の施行と関連する問題に関する通知」を
発表したことでも分かるように、
政策的にもようやく
動きが見え始めてきたように思えます。
もちろん、何度も触れていますとおり、
この「全流通」に関する政策発表は、
短期的には間違いなく悪材料ですし、
それによってゴールデンウィーク(GW)明けの
中国本土市場が
大きく下げているのは周知の通りです。
この文書が発表されるまで、
いつか「全流通」に関する政策が出されるだろう、
という不安のもとで、相場は動いていました。
一時的に高騰する場面があっても、
それが長続きしなかったのは、
その表れともいえます。
「全流通」は
解決されなければならない問題です。
私個人としては、
一時的に悪材料となるにしても、
いずれ出すのであれば、
早めに出すべきとも考えてきました。
若干遅くなったとはいえ、
ついに発表されましたので、
今後実際に実施されたり、
関連の細則が整備されたりと動きはあるにせよ、
B株を含む中国本土の
政策的な不透明のかなりの部分、
私は6割から7割だと考えますが、
その程度、解消されたのではないでしょうか?
上海B株は特にそうですが、
深センB株も含めて、
中国本土市場全体の影響もあって、
株価はもう少し下がるかもしれません。
下げ止まりを見せた頃、
本当の意味での
B株の仕込み時を迎えるともいえます。
そうした意味で、低迷は続いていますが、
2005年の今後の相場は楽しみでもあります。
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