第298回
今回の救済策観測が示すもの、「またか」ではない?
今回の、市場救済策発表騒動については
どう考えるべきでしょうか?
一つには、「またか」ともいえるでしょう。
中国の本土市場は本当に
こうした観測で相場が動きます。
このまま本当に何もなければ、
残念ながら、また当面中国本土は
低迷を続けることになるでしょう。
もう一つには、
本当にまもなく救済策が発表されるのではないか
という期待も持たせます。
先ほどもいったように、
「またか」ではあるのですが、
そうそう待ってもいられない、
先延ばしにできない状況に
なってきているのも事実です。
2004年1月に
「資本市場の改革開放と
安定的な発展推進に関する若干の意見」、
いわゆる「国九条(9条意見)」が発表されました。
これが発表された当初、
私個人は、現地のアナリストから、
「今後今回発表されたこの意見が
相場を動かすことになりそうだ」
と教えてもらい、
その後一貫して注目してきましたが、
私の記憶では、
中国現地でもある程度の報道はされましたが
大きく注目されることはなかったようです。
日本でもほとんど報道されませんでした。
それが、発表から半年以上たった
2004年9月になって、
この「国九条」が改めてクローズアップされました。
国務院常務会議で
この「国九条」の徹底が確認されたのです。
国務院常務会議で
金融問題全般が取り上げられることは
珍しくなかったのですが、
証券市場について、
真っ向から取り上げられたのは珍しいことです。
その分、国の本気の姿勢が市場にも評価されました。
ただし、現実的に、
この04年9月の国務院常務会議以降、
特に大きな動きもありませんでした。
05年1月、「国九条」発表1周年ということで、
何かあるのではないかと考えられましたが、
それも不発に終わっています。
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